葡萄通信 00/05/03

このところ、夜温が低く生育が遅れています。降雨も少ないので、境川農場では、マイクロスプリンクラーでかん水をしました。
萌芽した芽を、ミノムシと毛虫が食べてしまうので、見回りをして1日に10匹ぐらい捕殺しています。いまのところ、殺虫剤を使うつもりがありません。農薬で、てんとう虫やクモなどの生態系を乱すと害虫が増えてしまうことのリスクとコストを考えてのことです。

昨年も同じ傾向でしたが、この時期に殺虫剤を使わず乗り切ることができました。農薬が危険でだから使わないのではなく、総体的(コスト、リスク、メリットなど)に考え、その結果的が減農薬になるような管理を実践しています。

土壌水分を一定にしブドウにストレスをかけないことも、病虫害に負けない体力をつけることになります。

 


葡萄通信 00/04/24

境川農場で、雨除けのビニールを張りました。前日は、強風のため午前中で中止し、風のない早朝から作業を始め夕方には無事終了しました。ビニールは、今年で3年目の使用で、汚れ傷みも目立つので、来年は、新しいのに張り替える事になりそうです。

甲府と比較すると、生育は、一週間ほど遅れているので、ピオーネの芽が大きく膨らみ始めたところです。

周辺の山々も萌黄色になり、ウグイスや、キジの鳴き声も聞こえてきます。農場の刈り取られたライ麦もまた元気に伸び始め、踏みしめた土の感触も明らかに昨年より柔らかく、心地よい春を感じられるようになりました。

 


葡萄通信 00/04/12

甲府上阿原第一農場のデラウエアに防鳥網を張りました。デラウエアは、7月中下旬に収穫を迎えますが、ムクドリの被害が多く、3年前からブドウ棚の上50cmのところに網を張りました。

18m×54mなので10aを張るのに4人で約一日かかりましたが、ムクドリは、集団で襲ってくるので被害も多く、どうしてもこの時期にやらなければなりません。

ライ麦も3日前に刈り取り、苗木の植えつけ、幼木の移植も終わり予定していた作業は終わりました。だいぶ大きくなった芽の状態もよく、後は萌芽(芽吹き)を待つばかりです。剪定時の切り口から、ぽたぽたと樹液が溢れ出る様子を「水をあげる。」と表現しますが、水あげの季節がブドウ園に春を告げてくれます。

 


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