葡萄通信 02/04/27

房切りの前。通常、4房から5房あります。 房切り後。一枝に2房残します。

デラウエアの房切り(摘房と房の整形)の作業をしています。
小さな房(肩房)除去し、中間にある2房を残すのが基本ですが、
枝の強さにより、0房から2房と残す房の数を変えています。
この作業の前に、枝のバランスを考え、2割ほどの枝を規則的に除去してあります。(芽かき)

芽かき、房きりにより、房の数が制限され、ジベレリン処理やカサかけなどの作業に影響します。
普通は、2、3割多く残して徐々に最終的な収量を調整するのですが、
剪定した枝の数が多くしてあるので、余分に房を残さないように管理しています。

ちょっと分かりにくいのですが、萌芽率が同じであれば、剪定時の枝の数で、
相対的な房の数が変わってきます。
専門的には、肥料、剪定は、弱くし、新梢からは、強めの管理をしています。
こうすることで、あまり手をかけず、毎年、品質の高いブドウを生産しています。

特にデラウエアは、1回目のジベレリン処理で、品質の8割が決まるので、重要な時期です。
私が、着目している点を幾つか上げると、
処理時期の把握、処理日の天候、新梢の強さと揃い、土壌水分、処理後の湿度とその後の気温などです。

ブドウの生育が良くても処理後の天候により、思わぬ結果を招くことがありますが、
まず、失敗したことがありません。雨の日ばかりで、再処理(やり直し)したことはあります。

今回は、専門的な話になりましたが、ブドウ栽培のきめ細かさが分かっていただけたと思います。


葡萄通信 02/04/22

甲府第一農場に新設した池川式簡易雨除け施設の被覆作業をしました。生育が10日ほど早く萌芽したため、予定を繰り上げての作業でした。被覆後、温度条件が良くなり生育が早まるので、今後、作業の山が重ならないと良いのですが、ちょっと心配です。

今年は、桜の開花を見ても生育が早いのですが、ブドウの品種間にある生育差が、少ないのが特徴的です。

また、虫の動きが早くから活発で、注意が必要です。病気より、害虫の発生を考慮し、観察しています。

今年の夏を予測すると、梅雨は平年並みで、猛暑には、ならないような気がするので、味の違いが出る年になりそうですね。

 


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