雑感のコーナー・時々コラム

2004年のひとり言

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04/09/24
毎年の事ながら、この時期、つまり、収穫期に入ると
あっという間に時が過ぎてゆく。
今年のブドウについては、多くの人からお褒めの言葉を頂き、
再発送やお届け先からの新規のお客様も増えている。
本当に有難い事だと思う。感謝の気持ちでいっぱいである。
ただ、自分としては、理想とのギャップが大きすぎて、素直に喜べない。
もっと良くなる筈である。
正確にいえば、もっと良いブドウがたくさん取れる筈だ。
1ランクアップを目指し、精進したい。

04/08/30
甲府第二農場のピオーネも残り僅かになり、境川農場の収穫が始まった。 
猛暑の中、定期的にかん水したので、粒もかなり大きい。
この天候なので、味は、ほぼ間違いないと思う。
ただ、標高が低いところでの栽培のため、色着きがどこまで進むかが問題である。

ベリーAも二人の研修生の丁寧な摘粒とスプリンクラーでのかん水で、
過去最高の出来である。粒も大きくすでに十分甘い。

台風の影響とか、気になる事はあるけれど、良い収穫期を迎えられそうである。

04/08/01葬儀を終えて
7月30日早朝、病気療養中の義父が突然、この世を去った。義母の献身的な看病の中、
懸命に生きようとする義父は、闘病中でさえ、私たちに多くの思いをしっかりと伝えてくれた。

お酒も飲まず、ギャンブルもせず、家族や孫一途に生き抜いていた父とは、
正直言って、共通の話題も少なく十分に打ち解けていたか疑問に残るが、
いつも笑顔で、見守っていてくれた。

こんな不遜の婿でも周囲の人には、自慢していたという。

今になって思えば、私がどんな決断をしようと全てを認めていてくれた。

二人娘の長女を嫁に出すときは、どんな思いをしただろうか。

結婚してすぐに農地を移転して、ブドウのお店を三年間も閉め、農業に再挑戦した時。
その後、借金をして1800坪の農地を取得しようとしていた時でも、

「どう、順調に行っているか?」「そうか、そうか、そりゃ良かったな。」と
いつも短い言葉で励ましてくれた義父。

ろくに相談もせず、かなり無鉄砲な事をしてきた私に、一度も反対しなかった義父。

云いたい事もあっただろうに、何も云わず、
誰よりも信頼していてくれた事を
お義父さん、私は、とても感謝していました。

本当にありがとうございました。安らかにお眠り下さい。

04/06/24
ブドウ栽培者にとって一番忙しいときで、定期更新も頻繁にあるため、
このコラムが放置されていた。このコーナーを楽しみにしている人には、
本当に申し訳ないことをした。
これからは、もう少し頻繁に更新したいと思う。
さて、葡萄通信でご案内の通り、
台風6号の被害もあり、栽培管理も、遅れている。
気合を入れ直して、最善を尽くしたい。

04/05/31
5月は、ブドウ栽培にとって重要な月である。
萌芽、開花、結実と品質に直結する生育期間だからである。
今年も、何とか乗り切り一安心である。
明日、融資の調査があるので、書類の整理をするため、
午後から久振りにゆっくりとした。
来月から、研修生2名が毎週2日やってくる。
時間が取れたら、葡萄塾の仲間の園を視察したい。

04/05/07
今日は、デラウエアの1回目のジベ処理。いよいよ忙しくなってきた。
処理後、アミノ酸を散布し、スプリンクラーでかん水をした。
デラウエアは、萌芽から処理前の水分管理と、ジベ処理後の天候、湿度で、
その品質の80%が決まると私は、考えている。
今年は、強風で、新稍が傷む被害が、一部あったものの、
ほぼ万全の管理ができたと思う。

04/05/01
境川農場の簡易雨除けのビニールも張り終え、一通りの作業が終了した。
この所の強風で、などの被害もあったが、
ほぼ順調と言ったところだ。
今年は、葉面散布剤の試験が3件依頼されていて、
対照区を設けたので、追肥の項目にブロックや番号を明記している。

乾燥、高温、少雨とスタートから、不安定な気象条件である。
雨が降り出したら、止まらないかもしれない。
極端な乾燥状態を避けるため、また、かん水を始めた。
出来る事を確実にして行きたい。

04/04/14
昨日、今日とスプリンクラーでかん水をした。
天気予報通りに、夜から雨になったが、十分な雨量ではなかった。
3月の下旬に続いて、2回目のかん水である。
この時期は、萌芽前で水分が必要なときであるが、
例年に比べ、雨が少ないようである。
樹体にもかなりのストレスがかかるので、手厚く管理したい。

04/04/05
芽が出るまでに、これだけの事をしようと計画を立てているのだが、
3月上旬には、雨が少なく潅水をしなければならなかったりと、
予定通りになかなか進まなかった。
それでも、ほぼ計画に近いところまでようやく進んだ。
グリーンツーリズムや土壌管理(アミノ酸、ケイ酸など)と例年以上に
学び実践してきたと思う。農業に取り組む考え方も昨年の今頃とは、
格段に違ってきた。結果はどうなるか分からないが、ともかく、
転機と呼べるようなオフシーズンを過ごせたと思う。
人との出会いという意味でも、多くの機会に恵まれ、
新しい出会いが幾つもあり、有意義な時間を過ごせた。

04/03/18
昨日の手伝い隊の3人の若者と知り合い、
語り合う事ができ、本当に良かったと思う。
こうした人たちがいる限り、日本の将来も楽しみだ。
汚れなく真直ぐと育ち、夢を持ちしっかりと前を向いている。
22年前、アメリカにいた頃の自分とどこか重なる。
「若さっていいな。」って素直に思えた。

小さな不安と大きな期待、時には、それが逆転する時もあった。
「あの頃、501のポケットの中には、数枚のクウォターしかなかった。
それでも、とてつもない大きな夢だけは、いつも僕の胸の中に詰まっていた。」

君達なら、きっと夢が叶うさ。土が恋しくなったら、また来いよ。

04/03/12
境川農場のブドウ棚と雨除け施設の改修工事がこの2日間で無事に終わった。
当初の予定より2ヶ月近く遅れたため、他の作業にも影響を及ぼし、
順調に仕上がるか気になっていた。
段取りよく作業が進展し、出来栄えもまた素晴らしかった。
仕事に区切りがつくと、単純に嬉しい。良い事が起こりそうな予感がする。

04/03/02
週末2日間創業講座に参加した。新しい出会いといい刺激をもらえ、
参加して本当に良かったと思う。
心の経営コンサルタント白倉先生の話を聞いていれば、
某養鶏場も馬鹿な事をしなかったのにと思う。
お金は、大事だが、もっと大事なものに気づくだけで、
見えないものが見えてくる。

04/02/27
敷島農場で柿の剪定作業を続けている。
周辺で農作業をする人を見かける事はない。
この辺りは、「梅の里」と称し、高台の眺めの良いところである。
今は、紅梅が見ごろである。天気がよい事もあり、散歩している人を良く見かける。
仕事をサボって昼寝をしている営業マンや落ち葉を集めに来る人なんかもいる。
気になるのは、車の中でスポーツ新聞を読んでいる人。
四十代のこの男性は、毎朝決まった場所で時間を潰している。
平日の朝からこんな所にいるのは、訳ありに違いないと思う。
しかも、昨年もその場所にいたのだから、かなり怪しい。

04/02/19
人と話をすると、ふと気がつく事がある。
今日もそうだった
産直をはじめて、順調に販売も伸びている。
現状にも満足せず、
新しい取り組みにも積極的に取り組んでいる。
だが、いわゆる営業をしてこなかった。
ブドウを買いたいと思っている人かブドウの好きな人だけを対象に営業していた。
狭いマーケットの中でどう販売するか考えていた。
だからトレサビ、安心、熱意などこのサイトを通して差別化してきた。
この戦略は、間違っていないし、成果も上がっているとは思う。

だが現実は、一粒もブドウを口にしない人や、
食べても食べなくてもいいと思っている人たちのほうが、
おそらく、圧倒的であろう。
こうした人たちにも私のブドウを食べてもらえるような
営業をしてゆこうと思う。

04/02/18
風の強い日が続いていたが、今日は、暖かく春すっかりめいて来た。
甲府農場で萌芽を促すための芽キズ処理と
剪定後の誘引(枝を針金に縛る)作業を始めた。
明日は、もっと気温が上がるらしい。

04/02/14
境川農場での剪定作業ももうすぐ終わりそうだ。
道路拡幅の工事が遅れているため、予定より作業全般に影響が出ている。
2月中にどこまで作業が進展するか、やや焦り気味。
一人での仕事がほとんどなので、ちょっとした気の緩みや、頑張りで
進捗状況が変わってゆく。

04/02/09
自分たちの地域の素材を探し出し、
それを、どう生かすかが、アグリツーリズムの本質です。

スタッフも参加者もともに楽しめ、
その良さを再確認できれば、ほぼ成功でしょう。
 

古くから伝わるものを大切にしながら、
都会の食生活(オーブンで冷凍ピザ)をアレンジすれば
非日常性(石釜で、手作りピザ)になります。

 多くの可能性を秘めているので、どう伝え、どう参加していただくかが課題です。
でもこれは、継続と時間が解決してくれそうな予感がしています。

 
私も独自に、いろんな取り組みをしてゆくつもりです。
本質を忘れないように、自分だけの利益を追求せず、
大きな喜びや、楽しみ、ちょっとした苦労や悩みを共有したいと思っています。

04/02/08
昨日の、「冬の畑の遊び方」は、インフルエンザで、欠席者が出たものの、
無事に終了し、ボランティアスタッフも十分に楽しませていただきました。
何かと至らぬ運営でしたが、皆さん、本当にありがとうございました。

今日の午前中は、地元の子供クラブの焼いも大会。
地区の本部役員さんと話しをしたところ、
私が感じているように、改革すべきとの認識で一致した。
少子化が進む中、育成会の在り方も今まで通りには行かず、
運営方法の見直し時期になっているようだ。

04/02/06
イズミ農園での勉強会後、ファミレスで仲間と熱く語り合った。
正直な話、一番収入の少ない私が、皆の疑問に答え、ある時は、異議を唱え、
ある時は、こうあるべきだと諭したりもした。
夢や志や生き方から、100年後の日本の農業について語り合った。
自分にしかできない事を見つけ、行動する事を忘れないようにしたい。

04/02/05
久しぶりにリンクのコーナーを更新した。
白倉さんとは、ひょんなことから知り合い、毎日更新しているサイトを
時々、拝見させていただいていた。
コンテンツも多く、一通り見るだけでも膨大な量である。
凡事徹底、日々継続なかなか続ける事はできません。

昨夜のフォーラム後の雑談中、友人にこのサイトのアドレスを教えた事もあり、
掲示板でリンク希望を出したところ、思いがけず相互リンクという事になった。
ほんとうに嬉しい限りだ。

04/02/04
グリーンツーリズムのフォーラムに行く。
第二部は、「今がビジネスチャンス!山梨でどうアグリビジネスを展開するか!」
農家より行政関係者が多く、農家サイドに如何に危機感がないかを実感した。
フォーラム後、仲間とあれこれ話をした。自分自身もどう行動するか、それなりに考えているが、
「新しい事に取り組むと言う事」つまり、「行動する」には勇気がいる。

グリーンツーリズム、枯露柿の生産と販売、桃の栽培、レンタル農園・・・・・・。

とりあえず、4月中旬ごろに甲府の農場に人を集めようと思う。
参加希望者がいるか心配なので興味ある人は、メール下さいね。
いずれ、HPで詳しい内容を告知しますが、まだ何も決めていません。

04/02/03
人間ドックの結果は、中性脂肪の値が高すぎるので、再検査との事。
休肝日なしでの過度の飲酒と運動不足に過食、喫煙が原因らしい。
大いに心当たりがあるので、生活習慣に気をつけ、後日再検査に望むつもりだ。

節分の夜は、いつものように甲府の大神宮のお祭りに出かけた。

04/02/02
このコーナーを、もう少し更新したらとの声にお答えし、
だらだらと書き始める事にする。ほんの一言でも書くつもりなので、よろしく。
午前中、境川農場の棚工事の打合せをする。午後から本格的な雨。
今週は、3日に人間ドック、4日に講演会、6日に勉強会、7日グリーンツーリズム。
夜は、DVDで、Cath me, if you can を鑑賞。
このところ、毎週のようにDVDをレンタルしている。

雑記04/01/27
さてさて、あっという間に1月も過ぎ去ろうとしている。
怠け癖が出て、ついつい更新が延びてしまった。
作業は、やや遅れ気味だが、剪定の真っ最中である。
寒さと毎日、戦っている。
剪定をしながら、いろんな事を考えている。
改植の事、収益性の改善、規模拡大の可能性など
答えが見つからない事がほとんどだ。それでも何か考えながら仕事をしている。

新年の抱負04/01/01
2003年は、果樹農家にとって記録にも記憶にも残る一年だったと思われる。
この天候不順の中でも、それなりの成果が出せたことは、素直に評価すべきことではある。
しかし、方向性は間違ってはいなくとも、これまで以上に、農業技術、栽培品目、品種構成などを
再検討し、新しい取り組みを進めるつもりで積極的に学んでいる。
難しい年を無事乗り切れたからこそ、農業の奥深さを思い知り、
自らの浅学を知る事になった。

特に栽培技術は、基礎からもう一度洗いなおし、全天候型管理へ切り替えざるを得ないだろう。

最近は、グリーンツーリズムに期待を寄せている。農業は、モノを生産するだけでなく、
農村、風景、農作業など多くの資源を所有している。これを生かしてこそ新しい時代が開けてくる。

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hitoshi@ikegawa.com

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