栽培方法のよくある質問Q&A

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Q1どうして企業秘密とも言える栽培管理を全て公開してしまうのですか?

A1栽培管理は、過去の結果を公表しているだけで、実際の管理をどうするかは、別だと考えています。
同じ天候が続かないように、同じ管理をする年もありません。観察力と過去の栽培状況や経験、それに病虫害に対する知識、天候予測など細心の注意を払った中で栽培管理を決定しているのです。たとえ真似をしても私と同じ管理はできません。

Q2減農薬栽培に取り組むきっかけは?

A2減農薬栽培は、基準が曖昧ですので、積極的に使用しないつもりです。
なるべく環境に負荷がかからず、使用した肥料、農薬は、公開すると言うのが現在の方針です。
一番危険にさらされているのは、農薬を散布する私です。出来るだけ少なくという気持ちになりました。また、散布回数を減らす事で、コスト削減し、規模拡大をすれば、より価格を下げることができると考えています。持続できる農業を目指しているので、環境にも配慮したいと考えています。

Q3どうして農薬を使うのですか?

A3日本に自生しているブドウは、ヤマブドウだけです。実際に栽培されている品種は、品種改良されているので、病害虫にも弱いと言えます。永年作物であるブドウは、栽培の失敗が許されませんし、野菜のように次ぎの作付けで対応する事が出来ないからです。
なお、直接ブドウの房に農薬を散布するのは、収穫の4週間から8週間前で、その後は、葉面に散布するだけです。

Q4化学農薬、化学肥料っていけないの?

A4一概にいけないとは考えていません。極端な使用量、依存した栽培は、コスト高になりますし、健康な農作物を栽培する事は、不可能です。現代医学と同じで、適切な使用により、健康を取り戻すことが可能なら、やむを得ないと考えています。一度の散布で、生命が続くのなら、何もしないで朽ちて逝くブドウを見放す事が、私にはできません。

Q5除草剤を使わないのは、どうしてですか?

A5環境への影響だけでなく、雑草をコントロールすることで、ブドウの生育を助ける栽培をしています。草の種類や、葉色で、土の状態を推察したり、緑肥として有機質を補給するので、除草剤は、使いません。草と共生する栽培を実施しています。

newQ6庭のブドウが病気のようですが?

実際に栽培してみると、ブドウ栽培がいかに難しいか理解できます。仕立て方、土地質、気候など微妙に違うので、説明が複雑になります。そこで、実用書を紹介させていただきます。
「草生栽培で生かすブドウの早仕立て新短梢栽培」(農文協)小川孝郎(著)と
「まるごと楽しむブドウ百科」(農文協)玉村浩司(著)との2冊です。

Q7栽培が難しいブドウをこんなに農薬を減らして栽培できるのは、どうしてですか?

A7独自の理論による栽培方法を確立したからです。栄養だけを重視しない生命溢れる土壌管理、農場内循環を基にした生態系の確立、樹の仕立て方、池川式簡易雨よけ施設栽培など表面だけでは真似できない理論を実践しているからです。減農薬栽培を目指したのではなく、結果として、農薬の使用量が減ったのです。天候によって散布の内容、回数が変わるのは、当然です。それを公開する事は、重要な事だと考えています。
なによりも、健康に育つ事で、病虫害に強くなります。作るとか、育てるだけの管理する栽培でなく、ブドウの自主性に任せ、見守り、サポートするので、無駄な労力を掛けず、美味しいブドウが安定的に生産されるようになりました。

Q8栽培管理を公開するメリットは?

A8次年度の栽培の参考にするため、通常、栽培日誌や防除日誌をつけています。それを、そのまま掲示しているので、栽培の参考になります。しかも、画像付きで生育の違いまで把握できるのですから。栽培日誌等を細かく記帳する必要がなくなったのは、後から気が付きました。

Q9ボルドー液(硫酸銅と石灰)や硫黄などの天然物は、いくら散布しても有機栽培になるって本当?

A9本当です。国際的に、認められています。天然にある物は、化学的に自然界に存在しているので、環境の影響が少ないと考えられています。しかし、かなりの毒性があるので、農薬には違いありません。より安全な農薬類を最低限使用する、選農薬栽培を進めています。

Q10減農薬栽培は、収穫量が少ないので、単価が高くなるそうですが?

A10一般的には、そう言われていますが、慣行栽培と比較し品質を落とさず収穫量も多い傾向が続いています。冷害、長雨など天候の影響で、収穫量が少ない時は品質も悪く、豊作の時ほど、美味しいのは、よく知られています。本当に健康に育てば、美味しく、収量も多くなります。
減農薬栽培により、収穫量が少なくなるという事でしたら、技術的に間違った方法であると思います。

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